アニメ『マギアレコード』のおはなし

 お久しぶりです。こばとんです。

 もう前回の更新から1か月も経ってしまいました。この間何をしていたのかというと、うーん何してたんだろ。3月は海外旅行のキャンセル料回収を目論みアルバイトのシフトを鬼のように入れており、大学生最後の月で最大の収入を得た(給料日はまだだけど)代わりに、コロナの影響で業務が多忙を極め、長い労働時間と合わせて完全にこころとからだが壊れておりました。

 4月より大学院生となったわけですが、卒業式も入学式もなく、だらだらと宙ぶらりんの気持ちで日々を溶かしていたような気がします。

 

 人間、こころが壊れるとルーティンワークもできなくなるのです。言い換えると、視聴しているアニメの消化ができなくなるのです(?)。

 こころが復活した今、アニメ『マギアレコード』をようやくすべて見終わりましたので、その感想でも。

 

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二葉さなちゃんは右端です。

 

 アニメ『マギアレコード』は、ソシャゲ「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」のアニメ化作品です。まあFateみたいなもんよ。

 ゲームの名前からわかるように、そのストーリーはアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』のアナザーストーリーです。え?まどマギを見てないって?見なさい今すぐ。ブラウザバックしてDアニメストアに行きなさい。どうせ週末もどこもいけないし暇でしょ?後悔しないからきっと。

 コンテンツの性格上、せめてまどマギを知らないとこの記事は「???」ってなるかもしれません。ごめん。今度まどマギのこともマギレコのことも書くからさ。きっと。だからちゃんとまどマギ見てきて。

 

 本編とは全く別の世界線である本作は、妹を捜しに神浜市に来た魔法少女環いろはと、ベテラン魔法少女七海やちよを中心とした神浜市の魔法少女たちが、神浜で暗躍し、「魔法少女の解放」を掲げる謎の魔法少女組織「マギウスの翼」との争いとその結末を描きます。

 

 さて、結論から言うと、「アニメだけで見るには微妙」という評価。まあ原作を知っている小説の映画化を見ているような感覚なのかなあ。アプリが大好きなだけにね。もうちょっとお話していきましょうか。

 

☆作画・演出 

 まどマギから約10年。本当に絵がきれいになったと思います。もうOPから違うもん。

 魔女や「うわさ」の描き方は、かなりゲームの方に寄せてきた感じがありますね。バトルシーンも派手で華麗。ゲームシステムの「コネクト」や「ドッペル」もしっかり再現されています。ずっとゲームをプレイしてきた人にとっては、知ってる魔女がたくさん出てきてうれしいはず。それぞれの魔女には名前やエピソードがあって、そういう深みがまどマギの強みと言えるでしょう。沼だよ沼。考察動画とか見るといいと思うよ。

 なんか最終話はちょっとやりすぎだった気もしないけど、ね。

 こまかい演出はいかにもシャフトって感じ。なんならまどマギよりはるかにシャフト感が強い。物語シリーズを思い出す。

 

☆OP、ED

 OPはTrySailの「ごまかし」、EDはClariSの「アリシア」。

 この2曲はいいよね。飛ばさないで見たくなるくらいには。

OPはこれまでのまどマギ作品の系譜を継いで渡辺翔さん作曲。らしさ全開だよね。

 注目はED。それまではKarafinaによる梶浦さんの音楽がEDに採用されていたわけだけど、今回はClariSによる落ち着いた雰囲気の曲。作曲は少女終末旅行『動く、動く』の毛蟹さん。そちらの印象が強かったから、こんな切ない曲も書けるのか!とびっくりしました。

 2曲ともおすすめなので、ぜひ聴いてね。

 

☆ストーリー

 んーどうでしょうか。

 ストーリーの全容を知ったうえで見ているので、最初は遅いなあという印象だったけど、やはり今期だけでは終わらないんですね。ちょうど全10章のうち6章で終わったので、2期で第1部を終わらせるんでしょう。

 後半にも見たいエピソードいっぱいあるんだよね。待ち遠しすぎる。

 さて、前半でのおすすめはやはり「一人ぼっちの最果て」でしょう。アニメでは8話と9話を使ってました。

 それまでは「みかづき荘」のメンバーを中心に、どちらかといえば日常を描いてその中に不穏な伏線を隠していくような感じで進んでいくマギレコですが、ここで一気にストーリーが展開します。そして泣かせにきます。泣けます(当社比)。

 控え目で臆病だけど、ここぞというときは絶対に引かずに踏ん張る、芯の強い女の子、二葉さなちゃんのことが絶対に好きになります。絶対。

詳しくはネタバレになるから…まあ見てよ。

 

 削られている部分があるのはもちろん、尺の関係もあるから致し方無いのでしょうが、やっぱりゲームで読んでいる方と比べると物足りなさが際立ちます。これはアニメが悪いわけじゃないんだけどね。

 

 ゲーム版では、本編のみならず、イベントストーリー・魔法少女ストーリーなど、多角的な視点からそれぞれの登場人物を描いていき、ストーリーに厚みを持たせていました。そのストーリー設定はさすがの緻密さで、極論すべてのストーリーを追っていないと100%物語を理解することができないほどでもあります。

 また、アニメよりじっくりと話しを読み進めていくゲーム版では、とくに「みかづき荘」のメンバーにとても感情移入できるようになっています。「この子たちの日常が永遠に続いてくれるだけでいいのに」というくらいに、みんなの日常は私たちのこころに流れ込んできて、ゆっくりと心的世界においてイメージが醸成される。気づいたら心の中でどこまでも、チームみかづき荘のみんなのストーリーが続いていく。そんな素晴らしい小説のような芸当に成功しているのです。

 「アプリ」の特徴を最大限、120点満点くらいで活かしているゲームの方と比べると、どうしてもアニメ版はストーリーが薄っぺらに感じてしまうのです。

 

 

 まとめるとこんな感じでしょうか。

  〇まどマギは名作だから見てない人はまず見に行け。

  〇もしまどマギがすきなら、マギレコはおすすめする。

  〇時間があるならアプリの方を。第一部だけでも。ほんとうによくできてるから。

  〇もしちょっとだけかじっておきたいならアニメもあり。ただし話が半分しか進まないから、話の展開スピードは遅め。急くことなく見よう。

 

 ストーリーがとてもエキセントリックで、いつだってとびきり深刻で、我々の想像を追いつかせようともしない『魔法少女まどか☆マギカ』に比べて、『マギアレコード』は時間の経ち方がゆっくりで、その分それぞれの魔法少女の特性がしっかりと立っていて、特有の作りこまれた世界を自分のペースで堪能できるコンテンツになっていると思います。

 コロナウイルスで自宅待機を強いられるいま、ゲームでも、アニメでも、ぜひ『マギアレコード』はいかがでしょうか。沼に落ちませんか。

 沼に落ちてきたら、底でたくさんお話ししましょう。実は底にいた人も教えてね。そういう人がいっぱい集まってきたら夏目かこちゃんのすばらしさだけを書いた記事を出します。

 

それではまた。みなさんお体を大切に。

こばと

 

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くろえちゃん、どこへ行っちゃったんだろうね?