c/wから始めるラブライブ!入門[後編]

 先日、「オンラインライブ鑑賞会」を友人とやってみたのですが、始めるまでにあれこれと悪戦苦闘して、どっちかといえばPCと闘っていたこばとんです。

 さて、今日は先日公開したラブライブ!のいちおしc/w曲をご紹介する記事の続編になります。まだ読んでない人は前回記事を読んでね。

 

tsuruhime-loveruby.hateblo.jp

 

 それでは、さっそく始めていきましょう!

 

ラブライブ!サンシャイン!! Aqoursの楽曲 後半

 Tr.6,7 Daydream warrior/スリリング・ワンウェイ

 Aqoursのライブに欠かせない2曲をまとめて紹介します。実はこの2曲はアニメ1期のBDの特典として発表されたもので、CD自体の入手難易度は高めです。

 μ'sの時もBDの特典曲はありましたが、どちらかといえばあくまでも付録の特典である、という側面が強く、ライブなどで何度も披露されたりということはありませんでした。

 しかし、Aqoursのこの2曲は、特典曲でありながら、彼女たちのライブでは絶対に欠かせない定番曲であり、「ダンス」と「ライブ」を売りにする彼女たちの看板曲の一角を担っているともいえるでしょう。

 

 Daydream Warriorは激しい振り付けが特徴的なダンスチューン。歌詞も曲調も「カッコよさ」にステータス全振り。1メンバーでも屈指の歌唱力のある津島善子役:小林愛香さんのソロから入るけれど、とにかく声の良さと歌の上手さで殴ってきます。最高。

 「Aqoursで一番見るべきライブの曲は?」と聞かれれば真っ先にこの曲をあげるでしょう。正直、どこに出しても勝負できる曲だと思う。

 

 スリリング・ワンウェイは、こちらもカッコよさが光る曲ですが、「魅せる曲」であるDaydream warriorと違い、どちらかといえば我々オタクが声を出すことによって「ぶち上がる」一曲。歌詞がすごい強いんだよね。「輝くためなら逃げたりあきらめたり譲ったりなんかしない」。Aqoursはとにかく「かっこいい」グループなんだよね。これに関してはライブ映像を見てもらうしかないですね。

 

Tr.8 夏の終わりの雨音が

 アイドルソングの魅力は、ジャンルに縛られないことだと思うんです。シンガーソングライターともなればなかなか大きい振れ幅をもつことは難しいかもしれませんが、アイドルはいい意味で音楽的に「無色」です。その気になればロックだって演歌だって問題無いのです。

 Aqoursも幅広い楽曲を持っていて、正統派アイドルソングから果ては音頭まで存在するわけですが、この曲は「EDM」をラブライブに持ってきた、というテイストです。

 といってもばりばりに踊るテンションの高い曲というわけでもなく、歌詞は切ない失恋の曲です。おしゃれ、と表現した方がより近いかもしれない。

 この曲は歌詞の情景描写が良いんですよね。夏と一緒に始まって終わった恋。9月の雨を涙に捉えるわけですが、しんしんとというよりかなり雨脚の強い雨の中砂浜で、雨に打たれながら泣いている情景が浮かんできます。まあ歌詞でそう言ってるからね。なんというか、歌詞を「像」として脳内に描写する力が強いんだよね。

 

 ちなみに「夏の終わりの雨音が」はデュオトリオコレクションCD、『SUMMER VACATION』(通称SV)に収録されている曲です。このアルバムは投票によって決められたデュオ・トリオのメンバーで夏にまつわる曲を歌っているもので、どの曲も高いクオリティーですので、ぜひ聴いてみてください。「はやくWVを出せ」と言っていたら、こんどついに『WINTER VACATION』が出るようです。やったね。

 

 Daydream warrior、スリリング・ワンウェイ、夏の終わりの雨音が、の三曲はすべて2ndライブで初披露されました。そちらの試聴動画をあげておきますね。


ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOUR Blu-ray/DVD 【ダイジェスト】

 

Tr.9 空中恋愛論

 Aqoursのユニットはそれぞれ、CYaRon!は元気と切なさのギャップが、Guilty Kissはかっこよさとライブパフォーマンスが魅力ですが、AZALEAは電子音とエレクトロな雰囲気を特徴とした近未来感のあるサウンドを武器とするユニットです。

 その中でもその特徴が一番強く出ているのが空中恋愛論でしょう。このユニットはμ'sにおけるlily whiteの立ち位置にあるので、どちらかと言えば「恋に恋する」ような、経験の浅い乙女心あふれる歌詞が特徴です。この辺は作詞の畑亜貴さんの才能を感じますね。乙女心を瑞々しく描き切っているのはさすがとしか。

 個人的な推しポイントは2番サビの花丸ソロですね。これはラブライブではなく、二次元アイドルに声をあてる声優さん全員にいえることですが、歌い方には2つのタイプがあります。

 1つは、キャラの声で表現する声優さん。これはとても難易度が高いと思うんですよね。Aqoursではルビィちゃん役降幡愛さんがキャラの声をしっかりと表現しています。

 もう一つは、もともとの歌声を生かして歌うパターン。これもいいですよね。花丸ちゃん役の高槻さんはどちらかといえばこっちのタイプではないでしょうか。この曲の2番サビでの歌声は癖になります。とかく中毒性が強い。

 

 この曲は新型コロナウイルスの影響でまだライブでの披露がないんですよね。いつかライブで聴きたいな。


【試聴動画】ラブライブ!サンシャイン!! AZALEA「Amazing Travel DNA」「空中恋愛論」「メイズセカイ」全曲試聴!

空中恋愛論は2曲目。

 

ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドルの楽曲

 Tr.10 Beautiful Moonlight

 虹ヶ咲学園スクールアイドル、通称「ニジガク」は、ラブライブシリーズ3弾目にあたるグループです。まだアニメ化も先ですから、知らないよと言う人も多いかもしれません。

 「名前が長くねえか、グループ名は無いのかよ」と思うかもしれません。実はそれは、ニジガクがそれまでとは少し違う方向性で進んできていることに由来します。

 今作では、グループ活動もするものの、「ソロでの活動」に焦点をあてて、いきなり1stアルバムでは9人のソロ曲を収録しました。2期BD特典曲までソロ曲がまったくリリースされなかったAqoursとは対照的ですね。

 さらに、それまで一貫してラブライブ!シリーズの作詞を担当してきた畑亜貴氏を初めて外したのも特徴です。それまでとは楽曲の質も微妙に変化しました。

 といっても、いまは割とグループで活動をしてるんだよね。ソロ曲を多く出す、という感じはもちろんあるけど。ラブライブは設定が本当にガバガバなので、これからどうなっていくのかは全くわかりません。

 まあこうやって方針転換したこともあって、私自身も引き際かなとAqoursを見届けたらラブライブを卒業しようかと考えていたのですが、そんな考えを一変させたのがこの曲、Beautiful Moonlightです。

 

 ニジガクではユニットもそれまでと違い、2人・3人・4人と等分しない形で3グループに分かれました。Beautiful Moonlightは、クインテット「QU4RTZ」(くおーつ、と読みます。読めねえよ。)の1stシングル、『Sing & Smile!!』のc/wです。

 ニジガクのユニットはさらに特徴があり、どちらかと言えば同じような声質のメンバーをそろえているところがあります。QU4RTZは中須かすみ、エマ・ヴェルデ、近江彼方・天王寺璃奈がメンバーですが、4人ともどちらかといえばふわふわした声のメンバーです。

 そんなメンバーがどんな可愛い曲を歌うのかと思えば、思いっきりおしゃれな2曲をいきなり引っ提げてきました。A面のSing & Smile!!も必聴です。

 

 さて、肝心のBeautiful Moonlightですが、明らかにいままでのラブライブにはなかった一曲です。どちらかと言えば洋楽志向のような、シティ・ポップ的メロディーライン。とびきりピュアで切ない歌詞。そして、魔法の周波数をもつQU4RTZの甘く、そしてどこか切ない声が曲をさらに引き立てていきます。

 ニジガクはお台場を舞台としていますが、この曲もなんだかおしゃれで都会的です。夜の時間を浜辺で過ごすAqoursに対して、こっちでは夜の時間もカフェなんかに入ってしまうのでしょう。Aqoursが織りなしてきた自然と海の世界とは完全に一線を画しています。星が見えないほどの街明かりの中で、月だけが夜空に浮かんでいます。満点の星空の下のイメージである「夜空はなんでも知ってるの?」とは、ラブライブ「夜の曲」として対比できるとともに双璧をなしています。

 

 とにかくおしゃれな曲調、あまりにピュアな歌詞、とろけるような歌声の絶妙なハーモニーは、これからのラブライブの世界を大きく広げていく一曲でしょう。

 ちなみにこの曲の作曲はヒトリエでベースを担当するイガラシさんです。それまでのラブライブシリーズではなかったような、新鮮な曲調もそれゆえでしょうか。

 次の中須かすみソロ曲を表題として発売されるシングルはDECO*27さんが手がけるようですし、どんな曲になるのかいまから楽しみで仕方がありません。

 


【試聴動画】Sing & Smile!! / QU4RTZ

これは名盤なのでどっちも聴いてほしいな。

 

 

 以上、2回にわたって10曲を紹介してきました。もちろん、これだけでは到底語り切れないのですが、なにより音楽は聴いてもらうに限ります。この10曲のどこかを入り口にして、ラブライブ!を好きになってくれたら、そしていろんな曲の良さを語り合えたら幸いです。

 企画自体はラブライブにこだわらないものなので、第二弾は嵐とかでやるかも。

 

 それではまた。

 こばと