歴代シングルから始めるラブライブ!入門

 更新間隔があいてしまいました。こばとんです。

 永遠の16歳とサムい自己紹介をしていたって所詮は大学院生。学期が始まってしまえば歯車を回るハムスターのように次から次へと課題と追いかけっこです。

 半分くらい進んで下書きに沈んでいる記事が2つほどあるんですが、それはもうちょっと寝かしておいて今日はかる~く雑談にしたいと思います。今は割とサブカル系の話題が多いんですが、それはちょっと外出ができないのが大きいかも。コロナ禍が収まったら、廃線巡りをしたりちょっとした歴史探訪をしたいと思っています。

 

  昨日虹ヶ咲の生放送があって、いろいろ新情報が発表されてラブライブモチベが高いので、ラブライブについて書いていきたいと思います。絶対虹の2ndには行きたい。だれか連番しましょ。ちなみにまったく構想無しで書いていくので、行き当たりばったりになりますが悪しからず。

 この前c/wについて長々と書いたし、今日は歴代シングルのお話でもしましょう。いまスクスタのリリース記念でPVがいっぱい公開されてるんだよね。だからこれは布教です。つまり見なさいってことです。わかった?

 

μ's 1st Single 僕らのLIVE 君とのLIVE


【MV Full】µ's 1stシングル「僕らのLIVE 君とのLIFE」【スクスタリリース記念!】

 伝説の1stシングル。通称「ぼららら」。このころからラブライバーだった猛者はなかなかいないでしょう。しょっちゅう設定が迷子になるラブライブですが、初期は作画も試行錯誤します。作画や3Dの進化にも注目してみて。絵と3Dをハイブリッドさせるのがラブライブ!の売りのひとつだったんだよね。

 当時はグループ名すらなかったμ's。この曲はいたってシンプルで正統派なアイドルソングなんだけど、原点としてはこれ以上ないし、いつだってここに戻ってきたくなるよね。

 

μ's 2nd Single Snow halation


【MV Full】µ's 2ndシングル「Snow halation」【スクスタリリース記念!】

 言わずと知れた名曲。通称「スノハレ」。センターは第1回選挙の結果穂乃果ちゃん。

 メロディーにも歌詞にも優れた、アニソン史に残る名曲なので、とにかく聴けばわかります。でも、ラブライバーとしてもっと大事なのは、この曲は同時に絶対にライブに欠かせないアンセムってところかな。バラード曲でありながらコールも打つし、なによりラスサビ直前にブレードやUOで作る絶景は、そのたびに更新されて、ファイナルライブの感動へ、そしてすべての足並みがそろったラブライブフェスへとストーリーをつないでいくわけです。ラブライブフェス初日に雪まで降らしたのはやりすぎって言いたいくらい。

 

μ's 3rd Single 夏色えがおで1,2,Jump!

youtu.be

 通称「夏色」。センターは第2回選挙の結果にこちゃん。

 明るい曲調ににぎやかな掛け合い、それに長いタイトルはまさに畑亜貴さんのラブライブ曲って感じ。ライブでも盛り上がって最高。μ'sみんなの水着ベースの衣装もかわいいよね。

 ちなみに、この曲はセンターが選挙の結果にこちゃんなんですが、不思議なフォーメーションをとるんですよね。1番サビでは入れ替わりで真姫ちゃんがセンターへ。2番サビでは穂乃果ちゃんに。ぬわぁんでよぉ!ラスサビではしっかりと、この頃特有の美少女にこちゃんを拝めるのでご心配なく。

 

μ's 4th Single もぎゅっと"love"で接近中!


【MV Full】µ's 4thシングル「もぎゅっと"love"で接近中!」【スクスタリリース記念!】

 通称は、うーん、「もぎゅっと」か「もぎゅ」かなあ。「もぎゅラブ」って呼んでる人も稀にいる。ラブライブ特有の略称は難しいです。センターは選挙の結果穂乃果ちゃん。あとにも先にも2度センター選挙を勝ち抜いたのは穂乃果ちゃんしかいません。ラブライブでは、「できればみんなにセンターをやらせてあげたい」というなんとなくの風潮から一度センターを取ったメンバーはその後ランキングが低迷するケースが比較的多いので、非常に珍しいですね。

 バレンタインをテーマにした可愛い曲で、畑さんの言葉のセンスが特に光ってるよね。曲中では一度も「バレンタイン」どころか「チョコ」とも言ってないのに、否応なくバレンタインの雰囲気を味わえます。一つもチョコをもらえないオタク諸君は、2月14日にはこのPVを見るべし!μ'sからもれなくバーチャルでチョコがもらえます。

 

μ's 5th Single Wonderful Rush


【MV Full】µ's 5thシングル「Wonderful Rush」【スクスタリリース記念!】

 通称は「ワンダラ」。個人的には「WR」って表記することもあるかな。

 センターはことりちゃん。もちろん選挙の結果です。アニメ公開直前とあって絵はほとんど違和感がありません。二番の掛け合いや真姫ちゃんの高音とにこちゃんのラップもあってとってもにぎやかで見どころの多い一曲。

 すべてのラブライバーはこの曲で「南ことり」という女の狂気に気づくのです。疑いは「ぶるーべりぃ♡とれいん」でさらに強くなり、スクフェスで鍋にチーズケーキをぶち込まれたときに確証にかわるのです......。

 そんなことりちゃんがかわいいんだけどね。

 

 ???「イ˝エ˝ニ˝カ˝エ˝ッチ˝ャッタ˝ノ˝ォ!?」

 

μ's 6th Single Music S.T.A.R.T!!


【MV Full】µ's 6thシングル「Music S.T.A.R.T!!」【スクスタリリース記念!】

 

 通称「Mスタ」。センターは選挙の結果真姫ちゃん。

 TVアニメ一期と二期の間に発表されたシングル。今回はナンバリングシングルしか紹介しないので、これがμ's最後のナンバリングシングルになります。

 「パーティーは終わらない」。いつも「限られた時間の終わり」を意識させられるラブライブのストーリーなので、余計こころに響きますね。ちなみにPVの可愛さとクオリティーはここで既にトップクラスに到達してるよね。特にソロパートでの凛ちゃんは異様に可愛いです。

 本職が歌手の西木野真姫役、Pileさんが美声を見せるCメロは必聴ですな。

 

Aqours 1st Single 君のこころは輝いてるかい?


Aqours 1stSingle「君のこころは輝いてるかい?」Full

 通称「君ここ」。センターは千歌ちゃんと梨子ちゃんのダブルセンター。

 μ's人気が絶頂を迎える中、様々な意見の中でデビューしたAqours。そんな彼女たちが最初に世に放ったこの曲、一言で言えば「原点にして頂点」。

 内浦の海の雰囲気をしっかりと身に纏い、ハイレベルな歌唱とダンスを見せ、ライブに持ってきてもしっかり盛り上がる。Aqoursを体現している曲ですね。

 振り付け最大の魅力はCメロの馬飛び。ライブで披露したときは必ず、渡辺曜役の斉藤朱夏さんが見事なジャンプを見せてくれます。

 これは個人的な推しポイントですが、とにかく前へ前へと背中を押してくれる歌詞がすごくいいですよね。「うまくいかないってあきらめたら きっと後から悔しいよ」。「なんども なんども立ち上がれるかい?」。いつだって自分の背中を押してくれる最強の応援ソングです。

 

Aqours 2nd Single 恋になりたいAQUARIUM


Aqours2ndシングル「恋になりたいAQUARIUM」【スクスタリリース記念!】

 通称「恋アク」。かつてブログ記事で書きましたが、ラブライブ!サンシャイン!!の舞台沼津市内浦は全国でも珍しく狭い町に水族館が2つあります。本作は「伊豆三津シーパラダイス」を舞台とします。ちなみに実際に訪れるとPVの雰囲気そのままの世界を味わうことができますよ。センターは第1回選挙を勝ち抜いた曜ちゃん。

 過去記事はコチラ↓

tsuruhime-loveruby.hateblo.jp

 明るく楽しい曲ですが、カラオケで一人で歌おうとすると難しいし疲れます。とにかくキャッチーでかついままでのラブライブになかった曲で、その後のAqoursの成功を決定づけた感じがありましたね。なんといってもこの曲が輝くのはライブ。はたから見れば野太いオタクの「い˝え˝ー!!!!!!!」は怖いだけですが、中に入ってしまえば問題ありません。「ふぁんたーすてぃっくらーぶ!!!」と全力で叫びましょう。間違っても現地では1番サビ前に「イエッタイガー」と叫ばないように。

 

Aqours 3rd Single HAPPY PARTY TRAIN


Aqours3rdシングル「HAPPY PARTY TRAIN」【スクスタリリース記念!】

 通称「HPT」。伊豆箱根鉄道を舞台に、鉄道をモチーフにした一曲。なのに背景にして踊る扇型機関庫は久大本線豊後森にあるもの。聖地を九州に増やすんじゃないと言いたいところだけど、もうイタリアまで聖地になっちゃったしいいか。センターは選挙の結果により果南ちゃん。

 そもそも「鉄道」をモチーフにしているところがユニークですが、「出発」を感じさせる歌詞と曲調は鉄道旅にピッタリ。とくに長旅の初めにかけるとめちゃくちゃ雰囲気が出るのでおすすめです。

 曲調がおしゃれなのはAqoursらしさですが、衣装もおしゃれですよね。光るし。ちなみにPVで曲が始まる直前にズームインしていくルビィちゃんが死ぬほど美少女なので、まずはそこを見てください。

 

Aqours 4th Single 未体験HORIZON


【試聴動画】Aqours 4th Single「未体験HORIZON」

 通称は「未ホラ」。センターは選挙の結果花丸ちゃん。この選挙では私自身もルビィちゃんがセンターになってほしいと積極的に活動したのですが、花丸ちゃん、ルビィちゃん、善子ちゃんで1,2,3を飾り、1年生組が大躍進する結果に。

 蝶をモチーフにした衣装は本当にかわいいよね。ラブライブフェスで見たときそのクオリティーにびっくりしました。

 センターの花丸ちゃんは歌声に特徴があります。そんな花丸ちゃんソロではじまって、2番手にはキャラクターの声を維持して歌うことに定評のある降幡愛さん演じるルビィちゃん、3番手にはAqoursでも屈指の歌唱力を持つ善子ちゃんが入り、とにかく聴きごたえのある1番なんですよね。まあリリースからまだあまり経っていないので1番までしかPVが公開されていないんですが。

 ラブライブフェスはこの曲で幕を開けたのですが、まるでそのタイミングのために会ったようなパフォーマンスでした。花丸ちゃん演じる高槻かなこさんの「ラブライブフェスへ、ようこそ!」は正直鳥肌が立ちました。ステージの裏だったけど。

 

虹ヶ咲学園スクールアイドル 1stAlbum表題曲 TOKIMEKI Runners


【視聴動画】「TOKIMEKI Runners」CGアニメーションPV

 通称「トキラン」。もう3代目になったラブライブの「虹ヶ咲学園スクールアイドル(通称ニジガク、以下はニジガク表記で統一)」1stアルバム表題曲ですね。

 前回のブログにも書きましたが、ニジガクはそれまでのシリーズとは一線を画しています。「シングル」から「アルバム」になったのもそうだし、ソロ活動メインなのでPVでも着ている衣装はバラバラです。それまでのラブライブのPVとは違って、映像のすべてが3Dになっています。ニジガクは「スクスタ」での活動を主眼においてるからね。

 ところでこの曲は作詞も畑亜貴さんですし、曲調もそれまでのラブライブシリーズと変わりません。並べても見劣りしない「後継曲」と言える仕上がりになっていると思います。

 

虹ヶ咲学園スクールアイドル 2nd Album表題曲 Love U my friends


【試聴動画】Love U my friends / 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

 通称は「LUmf」かなあ。なんかありますかね他に。このアルバムにはアニメーションPVがありません。その点、これまでのナンバリングシングルの系列に並べていいかどうか、正直疑問ですね。今年発売予定のかすみんソロを表題にしたシングル「無敵級*ビリーバー」は選挙により表題のソロ曲を歌うメンバーを決めているし、アニメーションPVもついているので、系譜はそちらにつないでいった方が良いのかもしれないね。

 ただ、このアルバム表題曲も十分後継曲としてのクオリティーがあると思います。ラブライブフェスで聴きましたが、盛り上がるし衣装が可愛いしとっても好きですね。

 一方で「無敵級*ビリーバー」が楽しみ、という思いも大きいかな。ニジガクはそれまでのラブライブとは大きくコンセプトが異なっていますが、出している曲のクオリティーは全く見劣りしません。むしろ違う世界を切り拓いて行ってる感じ。これからもラブライブ!には期待がいっぱいです。

 

 いかがでしたでしょうか。お気に入りの曲はありましたか?今回は特にライブ映像のリンクなどをつけていませんが、曲というのはライブでは全く違う魅力があるものです。気になる曲があったら、ぜひライブ映像とかも探してみると、もっともっとラブライブを好きになれるかもしれません。「お前は書いてないけどこんなとこも良いよな!」てところがあったらぜひ教えてね。オタクの尊みは相乗効果で高まっていきます。

 それではまた。

 こばと

ハロー!!!ラブライブ!のおはなし

 こんばんは。こばとんです。

 

 

 ラブライブ!の新シリーズの詳細が発表されましたね。

 名前は「ハロー!!!ラブライブ!」。今日一日はトレンドに上がっているほど話題でしたね。特に可可ちゃんが。

 なんといっても一番の特徴は人数。衝撃の5人。μ's、Aqours、ニジガクはともに9人であり、ラブライブ!シリーズの大きなアイデンティティーの一つだった、と思うんですが、あっさり捨て去りましたね。このこだわらなさもある意味ラブライブらしさか。

 

 「ハロー!!!ラブライブ!」という名称を見るとわかるのは、この作品がラブライブ!(!が一つ)、ラブライブ!サンシャイン!!(!が2つ)の流れを継承する作品であるということ。じゃあなんでニジガクがこの系譜にはいらないのかって?わたしにはわからん。ニジガク自体がソロ活動メイン、グループ名無しという特殊設定だから、むしろニジガクが異色だと言えるのかも。

 

 メンバーは5人。澁谷かのん、唐可可、嵐千砂都、平安名すみれ、葉月恋。「ダイヤ」に「ルビィ」の姉妹もいれば、「星空」という存在しない姓も既に使っているので、女児アニメっぽい名前ですがラブライブ比でキラキラネームとは言えないでしょう。

 

 かのんちゃんはラブライブ!主人公の高坂穂乃果高海千歌を継承するオレンジ髪の活発そうな女の子。やはりこの作品はそれまでの流れを正統に継承するということなのでしょうか。ちなみにニジガクの主人公上原歩夢ちゃんは髪がピンクです。なんでよ。

 

 可可ちゃんは中国人でしょうか。ラブライブ!ではニジガクに既にイタリア系スイス人エマ・ヴェルデさんがいるので外国人は初ではありません。お向かいのコンテンツにも中国人をはじめをしてドバイ出身の方もいらっしゃいますから、グローバル化という観点ではまだ立ち遅れているのかもしれません。

 

 嵐千砂都ちゃんはなんだか力士のようなお名前。沙でも紗でもなく砂なのはなんでなんだろう。髪色はかなり白ですね。これはいままでのラブライブキャラにいなかった特徴でしょうか。思えば「嵐」も力士っぽいですね。どすこい。

 

 平安名すみれちゃんもこれまたラブライブではあまり見ないビジュアルのお嬢様風な女の子。性格はダイヤさんに近そうだね。「平安名」は衝撃的な苗字ですが実在するんですね。沖縄の地名に由来し、地名や姓の多くは「へんな」と読むようですが「へあんな」と読む場合もあるらしい。雑学王のわたくしでも存じ上げませんでした。恐れ入ります。

 

 葉月恋ちゃんはもう外見がまるっきり松浦果南さんの色違いといった感があるんですが......。家業のダイビングで肉体を鍛えてそう。恋って名前、野球ファンとしては巨人-楽天の和田恋しか思い浮かびませんね。男の子に「恋」ってつけるのはすごいよなあ。もうまったく関係のない話だけど。

 

 全体的に「アイカツ!」な感じがするのは、キャラクターデザインにアイカツ!で活躍されている方が採用されているから。ラブライブ!はこれまで一貫して室田さんだったので(ニジガクは違いますね、やっぱ不思議な立ち位置のコンテンツだよねえニジガクは)、ここは賛否両論ありそう。

 

 逆に監督には京極さんが、音楽には藤澤さんが戻ってきて、ここは本家ラブライブに回帰した部分ですね。μ'sの時代が一番、ってファンにはよさそう。実はサンシャインもバックについているメンバーはかなり入れ替えがあり、その時もいろいろな意見があったのですが、まあそれでもラブライブシリーズは大外しをしないのはさすがというべきか。

 

 もうひとつ、今作の大きな特徴は一般の人でも条件を満たしていれば参加できるオーディションをおこなったことですね。だれの声をあてることになるんでしょうか。かのんちゃん?

 

 個人的には、楽曲を畑亜貴さんが担当するのかどうか、というところですね。というか楽曲が最も重要な条件になります。どんな曲を歌うのか。

 ニジガクではそれまで一貫してほぼ全曲の作詞を担当していた畑亜貴さんを外すという思い切った試みをしたんですよね。だから静観してたんだけど、想像の90°上くらいを行く良い楽曲が量産されたのでしっかり推していくことにしました。Beautiful Moonlightが私をラブライブから離してくれなかった......。

 

 ニジガクは新アプリ・スクスタをメインフィールドにして活躍しているわけですが、今作はスクスタに参加するでしょうか。なんかラブライブだからあっさり違うゲームを出してきそうなんだよな。作画・スタッフ・設定・内容・ゲーム・世界観。すべてがめちゃくちゃなカオス感もラブライブの特徴といえるかもしれないしね。

 個人的には今の27人プラス2人の活動はとても良いと思うんですよね。スクスタでのグループを越えたキャラ・キャスト同士の交流も正直うれしい。

 

 狙いという意味では、やっぱりラブライブ!シリーズは何十年と続いていくようなコンテンツにしていきたいんだと思うんですよね。だから「μ'sしか好きじゃない」、という人にはこれからの展開は厳しいかな、と思います。これから先に目指しているのは、むしろ「伝説のストーリー」とか、そういうことではないんだと思っている。まあ、そりゃあ鬼滅の刃に越されたってオタク界では屈指のドル箱コンテンツ。簡単に手放したりはしないかなあと思っています。まあ急にやめたりするかもだけど。ラブライブだしね。

 

 最後に個人的な所感を。

 私自身はアニメ・キャスト・音楽ともにAqoursが一番好きなラブライブ!のオタクなので、とくに新コンテンツが登場することにわだかまりはないですが、スタッフがむしろ先祖返りしたのは期待でもあり不安でもあると思います。

 まあ楽曲発表までは待ちですね。それを聴いてからフォローしていくかどうかを決めようと思います。それがよかったら間違いなく推していきます。ニジガクも最初はそうであったように見逃せない、というほどのテンションはありません。

 

 もちろんそろそろμ'sやAqoursの勢いによってかかっている魔法も切れかかっていると思うんですよね。完全に死んでしまうか、安定したコンテンツとして残るか、はたまた再び大旋風を起こすのか。

 どちらにせよ「ラブライブ!」にとっての正念場となりそうな「ハロー!!!ラブライブ!」。これからに期待です。

 

 今回はなんだかとりとめのないお話になりましたね。みんなはラブライブの新コンテンツをどうおもいますか?ぜひお話ししましょう。

 

 それではまた。

 こばと

 

 

乗りつぶし帳のおはなし

 こんばんは。こばとんです。

 昨日未明に投稿した記事は過去一番のPVを得ることができました。ほんとうに誰も読まないようなブログの記事を探し出してくれるエビ中ファミリーたちに心から感服しております。

 さて、ああいう7000字越えの超大作ばかりを世に放っていると体が持たないので、今回は余談のような話を。

 

 「乗り鉄」の皆さんにとって必要不可欠なのが「乗りつぶし帳」の類のものだと思います。今のご時世デジタルでも記録することはできるし、デジタルはデジタルの利点もあるのですが、「眺める」という点と「総覧する」という点ではアナログに劣っていると思うんですよね。乗りつぶし帳って結局は地図なのです。スマホアプリの地図って縮尺を自在に変えられたりナビとかついてる分には便利だけど、道を辿っていこうと思ったらスクロールし続けないといけないし、画面の大きさは限られているから一度に見れる範囲は狭いじゃないですか。そういうことです。

 まあアプリとかだとパーセンテージが出せるのは大きなアドバンテージなんだけどね。まあ紙媒体と併用するのがベストかも。紙媒体だと「読み物」としての価値が全然違うんだよね。私はいつも乗りつぶし帳を眺めながら次の旅行先を考えます。

 

 さて、ではどんな乗りつぶし帳を選べばいいかという話です。乗りつぶし帳は数種類市販されてると思います。まあ機能的には別にどれでもいいんですが、正直個人的には一般的に手に入るものはあんまり好きじゃありません。というか嫌い。今回はJTBパブリッシングさんの『鉄道全線乗りつぶしログブック』を例にとります。JTBパブリッシングさんごめんなさい。消費者の一意見としてお目こぼしくださいませ。

 

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装幀とかサイズ感とかは素晴らしいと思う

 

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比較のために同じ地域の画像にしようと思います。

 こういう感じで、多くの乗りつぶし帳は正縮尺じゃないことが多いんですよね。各鉄道会社の路線図のようにデフォルメして路線網が書かれています。でもこれだと、各路線の位置関係もわからないし、駅間がどのくらいあるのかもわからないし、例えば大きく右にカーブしている自分がどの位置にいるのかもわからない。車窓を見ながら地図帳に目を落とすには、得られる情報が少なすぎます。しかもだいたいの場合こういうデフォルメされた地図は限られたスペースに路線を落とし込むので(それはそれですごい大変なんだけどね)だいぶ違和感のある感じになり、普段から地図を見続けている私みたいな人間だとアレルギー反応をおこします。まず無理。

 JTBパブリッシングさんはこの本以外にもう一冊大判の乗りつぶし帳も出していて、そちらの方がより正確な地図になっているはず。持ってないけど。

 

 さて、そんな悩みを解決する最高の乗りつぶし帳があります。それがこれ。

 

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写真ではわからないかもしれないけど、「使用感」という言葉を越えたボロボロさ。愛読してます。

 新潮社の『日本鉄道旅行地図帳増結 全線・全駅・全廃線乗りつぶしノート』。名前ながっ!

 これは北陸新幹線開通後の2015年に発売された第3版ですね。

 

 こいつの最大のメリットは正縮尺の地図であること。ほんとうの日本地図に路線網だけを引っ張ったような形式です。駅間もカーブもすべて正確です。さらにトンネルや湖沼・河川までもが正確に掲載されています。しかも路線を表す線のデザインがシンプルでスタイリッシュ。観光地など余計な情報が少ないのもよいです。

 

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圧倒的に見やすいと思いませんか?スタイリッシュさからいって違う。

 驚くべきは廃線まで収録していること。まあ線のデザイン的にも塗りつぶしに適しているとは言えないんですが、読み物としてはすごく面白いですね。今では想像もできないようなところにも路線があるのには驚かされます。よく鉄道なんて通そうと思ったなってところもいっぱいありますよね。

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廃線天国の北海道もしっかりと廃線が収録されています。

 実際に乗っているときにも、異様に広い構内だったり、不自然に分かれていく空き地だったりを見ながら想像を膨らませることができてとても楽しいです。あ、廃線の魅力に関してはまたお話する機会があると思います。

 

 さて、そんな激推しであるこの地図帳なのですが、みなさんに「おすすめ」はできない事情があります。そう、絶版なんです。

 Amazonで調べると中古品が4500円以上で出品されています。いい本なのはわかるけど高すぎでしょ。

 新潮社さん、第4版を発刊なさるおつもりはありませんでしょうか。使用用、保存用、観賞用で3冊は必ず買いますので。どうかよろしくお願いいたします。

 

 今回はここまで。それでは、またお会いしましょう。

 こばと

 

画像1枚目・2枚目 JTB時刻表編集部監修 『JTBの鉄道全線ののりつぶしブック』 JTBパブリッシング 2017より

画像3枚目・4枚目・5枚目 今尾恵介監修 『新潮「旅」ムック 日本鉄道旅行地図帳 増結 乗りつぶしノート 第3列車』 新潮社 2015より

それぞれ引用しました。

 

 

運命と戦うことで今を奏でる

 三度の飯よりアイドルが好き。こばとんです。

 振り返ってみれば、小学校4年生の時に嵐と出会ってしまったのがすべての事の始まりでした。キャッチーでポップなアイドルソングが好き、というのは半分くらいの理由。残りの半分は「憧れ」という名の無いものねだりでしょうか。かっこよくて、かわいくて、一生懸命で、輝いている。歌うことが大好きだった当時の私にとって、ステージ上で輝く彼ら/彼女らはどうしようもなく魅力的に見えました。100回かかってもいいのでアイドルに転生するのが夢(?)です。

 

 時間がかかりながらも、男性アイドルから女性アイドルへ、三次元から二次元へとアイドル趣味はとどまることなく私を侵食していきました。アイドルオタクを辞めるなんて無理無理。半身を切り取るようなものです。

 

 普段はラブライブ!か嵐という印象が強いかもしれないですが、今日は三次元女性アイドルのお話をしましょう。私が本気で聴いてほしいアイドルの一つ。私立恵比寿中学をご紹介します。

 

 私立恵比寿中学(通称:エビ中。以下は通称で表記)は、「永遠に中学生」をコンセプトとするスターダストプロモーションに所属する6人組女性アイドルグループです。スターダストのアイドルはエビ中にとっての姉貴分になるももクロが有名です。妹分にはチームしゃちほこ(現:TEAM SHACHI)、たこやきレインボーがいますが、ここまで知っている人はなかなかいないかもしれない。

 

 「中学」を名乗ってはいますが、現役中学生はいません。最年少の中山莉子さんが19歳。高校生すらいなくなっちゃったね。かつて中学を卒業したメンバーは「中学5年生」などど名乗っていましたが、最近はこれも言ってない気がする。設定はグダグダですね。脱退したメンバーを「転校」って呼んだりするけどね。

 ライブのことは「学芸会」と呼びます。これは今も変わりません。なお、例年夏に行う野外ライブのことは「ファミリー遠足」略して「ふぁみえん」と呼びます。ライブOvertureではファンのことを「父兄の皆様」って言ってるし、ファンは一般に「ファミリー」と呼ぶので、この辺は設定が維持されてると言えるかも。

 

 現メンバ―は6人です。軽くご紹介。

  真山りか 出席番号3番 イメージカラーは紫

   最年長でアニオタなポニテの子。身体能力でも歌唱力でもグループを引っ張る。

  安本彩花 出席番号5番 イメージカラーは緑

   ショートヘアがチャームポイント。透き通るような声質は必聴。

  星名美怜 出席番号7番 イメージカラーはピンク

   一番「アイドル」らしいキャラのしっかり者。でもおっちょこちょいだったり。

  柏木ひなた 出席番号10番 イメージカラーはオレンジ

   ヤクルトファン。グループ1の歌唱力の持ち主。変顔が得意(?)。

  小林歌穂 出席番号11番 イメージカラーは黄色

   歌声も性格も暖かい癒し担当。明るくていつも笑っている。

  中山莉子 出席番号12番 イメージカラーは水色。

   最年少で妹分。天才的に可愛い。私が三次元で一番推している人。

 

 私なんかにわかの領域にいる人間で、きっともっと詳しい人もいるだろうし、いろいろと付け加えたい魅力があるだろうからあえてコンパクトに。りったんの魅力はあと5000字くらい欲しいけど。

 

 出席番号の欠番が目立つことからお気づきかもしれませんが、エビ中はかなりメンバーの入れ替わりの激しいグループです。2009年にデビューし既に11年が経過していますが、その歴史は「激動」と表現しても誇張とは言えないでしょう。

 理不尽なほどの災難に見舞われるグループでもあります。メンバーの怪我や病気、挙句の果てには他界してしまうメンバーまで。

 しかし、この記事ではエビ中が見舞われた「災難」のことは殊更には言及しないようにするつもりです。それは、その激動の歴史を乗り越えてきたことこそが彼女らをいつだって強くしたから。そして、そんな「最強」になった彼女たちをこそ見てほしいから。エビ中は常に最強で最高な「今」を更新し続けるグループだと思うから。

 

 一応「アイドルソングオタク」を自称する以上は、曲と一緒に彼女たちの魅力をご紹介できればと思います。なにより曲を一番聴いてほしいし。

 

Episode.1 梅

 結成当初のエビ中は、「キレのないダンスと不安定な歌唱力」を売りに(?)して活動していましたが、さらに言えば「サブドル」としてサブカルチャー寄りの楽曲を出していました。特にヒャダインこと前山田健一さん提供曲が多いのが特徴ですね。

 『梅』はそんなエビ中の3rdシングル。自らを桜より注目されない梅に見立ててそれでも咲いている私たちを見てほしいとアピールする一曲。

 この歌詞は本当にエビ中そのものを表していると思うんですよね。「人知れず ただ咲き誇る 梅の花」。決してエビ中はスター街道を大手を振って歩いてきたアイドルではありません。先輩やライバルの陰に隠れながら、それでも綺麗な花を咲かせ続けてきたエビ中。この曲はそんなエビ中にとってアンセムといえる存在の曲です。

 これまでいろんなところで前山田氏の楽曲を聴いてきましたが、この曲はその中でも一番じゃないかな。とにかく聴いてくれ。あ、この曲は9人時代のエビ中ですね。小林・中山の二人は加入前です。

youtu.be

Episode.2 手をつなごう

 両A面4thシングルのA面の一つ。ポケモンアニメのEDだったんだね。こういう「素直に良い曲」が多いのもエビ中の魅力のひとつだと思うんです。こういう素直で強い言葉をしっかり届けられるのはアイドルソングの魅力の一つじゃないかなあ。りななんの「生きてることのよろこび 今忘れちゃいけない」はあまりに響きすぎる。このパートが振り分けられたのは運命だったのかもしれん。

youtu.be

 

Episode.3 ハイタテキ!

 2014年にそれまでのメンバー瑞季杏野なつ鈴木裕乃が転校、小林歌穂中山莉子の二人が転入し、6thシングル『バタフライエフェクト』よりエビ中は8人体制になります。

 このころはももクロが国立公演を成功させたころで、スタダアイドル自体に勢いがあったんですよね。いまMVを見ても当時の勢いを感じられる気がします。

 当時立派な「モノノフ(ももクロのファンのこと)」だった私はこの曲でエビ中に出会います。個人的にはかなり思い入れの深い曲です。

 キャッチーなメロディーはもちろん、コンセプトが面白いよね。「歯痛的」と「排他的」をかけてるんだよね。知らぬ間にやってくる痛みは恋も虫歯も一緒ということですか。個人的には歯医者に行くときに必ずかけてますね。なんか怖くなくなる気がするんよね。ちなみに元JUDY AND MARYのTAKUYAさんがプロデュースした曲。

 MVなんだけど、これはエビ中の中でもトップクラスの出来でしょう。みんな異常にかわいい。メンバーの個性がわかりやすいMVなのでメンバーを覚えたい人はまずこれを見るといいかも。最大の魅せ場「惚れた!」のりったんもかわいいし、このPVのひなたは自分史上最高にかわいいんだけど、なんといってもこのPVで見るべきは美怜ちゃんでしょう。かわいいがカンストしてるわ。こんなの好きにならない方がおかしいでしょ。実際、ファンになってしばらくの間は星名美怜推しでした。


私立恵比寿中学 「ハイタテキ!」Music Video

   

Episode.4 スーパーヒーロー

 この曲は「エビ中」の枠を超えて好きな曲ですね。この曲だけでブログ1本書けるくらい。これが流行らないのはおかしいって。

 題名「スーパーヒーロー」からわかるように、応援ソングであるこの曲。でも一味違うんだよね。スーパーヒーローなのは「誰か」でも「君」でもないんだよね。「僕ら」なの。僕らはみんなスーパーヒーローで、みんなそれぞれ「力」を秘めてる。

 「頑張れ」とは絶対に言わないんだよね。僕らはみんなスーパーヒーローで、みんなそれぞれの場所で戦っているから。「だれもいつも強くないけど」、「まだまだ負けない」。敵は自分の中にいる。誰と比べても意味がない。

 

 これだけでも素晴らしいと思うんだけど、もっとも秀逸なのは二番サビの歌詞なんです。

  そうだ キミもスーパーヒーロー これ以上の悲しみはないよ

 みんなそれぞれスーパーヒーローなの。みんなそれぞれ戦っている。これが素晴らしいんじゃなくて「これ以上の悲しみはない」といってみせる。

 不安とか孤独と戦うことはやっぱり「悲しみ」なんだよね。この曲は、ひとつも現状を美化してくれない。悲しいことは悲しいことだし、つらいことはつらいこと。誰もがそれと戦っている。みんなスーパーヒーローなんだ。だから「これ以上の悲しみはない」。

 「頑張れ」って時に無責任だと思いませんか。この曲はそうじゃない。軽率に励ましてはくれない。でもしっかり寄り添ってくれる。

 

 人一倍の苦難とたたかうエビ中が歌うからこそ、この曲はもっと輝いて心を打ちます。絶対に聴いてほしい。私にとってとても大切な曲です。

youtu.be

 

Episode.5 8人体制までのアルバム曲たち

 ご存じ、私はA面曲よりc/wやアルバム曲を聴いて生命維持をしている人です。簡単にデビューから8人体制までのアルバム曲をご紹介したいと思います。動画をつけることはできませんが、ストリーミングとかで聴いておくれやす。

 

 なぜ8人体制まで?と思うかもしれませんが、ここまでのアルバムは『中人』、『金八』、『穴空』と漢字二文字のタイトルでコンセプトが共通しているんですよね。これ以降の話は後程。

 

 「ちちんぷい」は『金八』収録。ライブの鉄板曲ですね。コールがとっても楽しい。おなじくライブで絶対に外せないのが『穴空』収録の「MISSION SURVIVOR」。言葉遊びみたいな歌詞も楽しいですが、これはタオルをぶん回す曲なんだよね。オタクはタオルがあったら回すんですよ。かかるだけでテンションが上がるわ。

 エビ中はライブが最大の魅力だと思うのです。以下に「金八 DANCE MUSIC」の武道館ライブ動画を添付しておきます。この曲はテレビ番組のMステを題材にとった変わった曲ですね。曲の展開が楽しいよね。Mステは金九になっちゃったけど。安定した生歌とレベルの高いパフォーマンスをみてほしい。あと絶対コールするの楽しい。実はまだエビ中は現地参戦したことがありません。こんど絶対行きたい。それはそうと銀テ飛ばしすぎじゃない?


私立恵比寿中学 「金八DANCE MUSIC」迎春大学芸会~forever aiai~

 

 『穴空』より、「全力☆ランナー」はかの杉山清彦氏が手がけた正統派アイドルソング。こういうのもいいよね。瑞々しい恋心。「ポップコーントーン」は田村歩美さん(たむらぱん)提供曲。歌詞もメロディーも独特の世界観ですが、後でも触れますがエビ中にはたむらぱんさんが欠かせません。ヒャダインもそうだしレキシの池田さんもそうだし、楽曲提供者の幅の広さもエビ中の魅力の一つですね。

 

Episode.6 エビクラシ―

 松野莉奈さんの突然の死。あまりに衝撃的な事態ですが、その事態に前後して収録され、発売されたのが4thアルバム『エビクラシー』です。

 このアルバムはタイトルが漢字二文字でないこともそうですが、全曲がアルバムオリジナル曲というかなり色合いの違うアルバムです。そして、私はこのアルバムがまた一つ、エビ中を上のステージに押し上げたと思うのです。

 収録曲はとにかくレベルが高く、さらに全曲オリジナルとあってアルバム全体としてのクオリティーが高いです。最近は一曲だけ買っちゃったりシャッフルで再生することも多いと思うけど、こういうアルバムって曲順や世界観が緻密に計算されているものなので一回でもいいからCDの曲順で聴き通すといいと思いますよ。映画の世界観を下敷きにした「紅の詩」、どことなくアニメ主題歌のような爽快感とカッコよさがある「君のままで」、難解なメロディーを歌い上げる「春の嵐」。

 全11曲のアルバムですが、2曲にPVがあります。

 まずは「感情電車」。たむらぱんさんの曲ですね。これは外せない。

 これほんとに松野さんが亡くなる前に作ったんだよね?と確認したくなるような歌詞。PVは松野さんが最後に家族旅行でいった箱根で撮影されています。深読みしたくなる曲だよね。PVの最後にりったんが「バイバイ」って言ってるのも。「感情電車」って名前の曲だけど、とにかくエビ中はどんどん「表現力」が上がっていくんです。「感情」が歌にこもってくる。それが一つ成長したのがこの「感情電車」であり『エビクラシー』だと思うの。


私立恵比寿中学 『感情電車』Music Video

 もう一曲は「なないろ」。7人になったエビ中にピッタリの曲だよね。作詞作曲はレキシの池田貴史さん。池田さんってレキシでは「きらきら武士」みたいなちょっとネタっぽい曲を作ってるけど、こういう曲を作るメロディーセンスはさすが。さわやかなメロディーは「セブンカラーな恋」を鮮やかに彩っています。

 ところで、このPVは中山莉子さんがかわいすぎませんかね?1番でみんなで並んで歩いてるときのりったんから目が離せないんだけど。これが恋ですか。


私立恵比寿中学 『なないろ』Music Video

 

Episode.7 YELL

 7人体制時に発表された曲。立命館大学とのコラボ曲なんだよね。なのでPVの撮影場所は立命館大学のキャンパスです。エビ中とコラボしてくれる大学、羨ましすぎる。

 スーパーヒーローに次ぐ、エビ中の応援ソングですね。こちらのテーマは「君らしく行け」。

 自分がプロ野球選手になったら登場曲は絶対これにしますね。という拾いようのない冗談は置いておいて、注目はサビですね。

 普通サビって全員で歌うことが多いと思うのですが、この曲がサビがすべてソロパートになってるんですよね。それぞれの声質が生かされているし、何より歌唱力の賜物と言えるパート分けですよね。もう「キレのないダンスと不安定な歌唱力」は過去のもの。エビ中は歌唱力もダンスも超一流のアーティストになりました。

 あと、それぞれのダンスが見れるのが良いですよね。ダンスって表現や表情で結構メンバーの性格を反映すると思うんですよね。ダンスヴァージョンも挙げておきますので、ぜひそういう見方をしてみてはいかがでしょう。


私立恵比寿中学 『YELL』MV


私立恵比寿中学 『YELL』Music Video(ダンスヴァージョン)

 

Episode.8 自由へ道連れ

 エビ中って不思議なアイドルで、音源より生歌で聴きたくなるんですよね。そして一瞬口パクなのかと不安になるくらい上手いの。

 その魅力が一番感じられるのが椎名林檎さんの楽曲をカバーした「自由へ道連れ」のライブ映像です。公式があげてくれてるから簡単にアクセスできるのもあるけど。

 カバーアルバムのアーティストのひとつとして椎名林檎さんに選ばれたこともすごいけど、どちらかと言えば色の強い曲を完全に自分のものにしているのも必見。そもそも「自由へ道連れ」自体が良い曲なので本家も併せてみてもらうとより実感できるかも。


私立恵比寿中学 「自由へ道連れ」from 椎名林檎トリビュートアルバム「アダムとイヴの林檎」

Episode.9 響

 大きな悲しみを乗り越えて、7人体制で新しい道を歩き出したエビ中ですが、残念ながらその7人体制も長くは続きませんでした。廣田あいかさんが卒業を発表したからです。卒業後今はYoutuberとして活躍しています。

 ついに6人体制となったエビ中が新たに放った曲、それが「響」です。

 PVはこれまでのエビ中の歴史を振り返ることができるものになっていますが、この曲は「梅」を塗り替えて、新たにエビ中そのものを表現した曲だと思うのです。


私立恵比寿中学「響」MV

 未来は不確定だけど、もし明日が来なくても、世界が終わっても、この音は止まらない。

 エビ中はいつも激動の歴史とともにありました。そこには大きな喜びも、そして大きな悲しみもありました。

 抗いきれないほどの理不尽に見舞われても、彼女たちは成長を続けてきました。メンバーは減っても、その輝きは決して減ることはありませんでした。むしろ、別の道を歩くことになったメンバーの想いを背負って、その輝きはより強くなったように思います。

 

 「僕は運命と戦うことで『今』を奏でる」。ブログタイトルにもこのフレーズを使わせていただきましたが、それはこのフレーズがアイドルグループ・私立恵比寿中学を最も良く表していると思うからです。

 常に最高の「今」を奏で続ける彼女たちの目撃者に、あなたもなりませんか?

 

 

 

 あまりに長くなってしまいました。「私立恵比寿中学」というストーリーを伝えるためには、どうしても2つに分けてしまいたくなかったんですよね。

 このダイレクトマーケティングが誰かに届いて、もしエビ中を好きになってくれたら、こんどお話しましょうね。自分の周りには今のところなかなか「同志」がいないのです。

 それではまた。こんどはいくらか短い記事を書きたいですね。

c/wから始めるラブライブ!入門[後編]

 先日、「オンラインライブ鑑賞会」を友人とやってみたのですが、始めるまでにあれこれと悪戦苦闘して、どっちかといえばPCと闘っていたこばとんです。

 さて、今日は先日公開したラブライブ!のいちおしc/w曲をご紹介する記事の続編になります。まだ読んでない人は前回記事を読んでね。

 

tsuruhime-loveruby.hateblo.jp

 

 それでは、さっそく始めていきましょう!

 

ラブライブ!サンシャイン!! Aqoursの楽曲 後半

 Tr.6,7 Daydream warrior/スリリング・ワンウェイ

 Aqoursのライブに欠かせない2曲をまとめて紹介します。実はこの2曲はアニメ1期のBDの特典として発表されたもので、CD自体の入手難易度は高めです。

 μ'sの時もBDの特典曲はありましたが、どちらかといえばあくまでも付録の特典である、という側面が強く、ライブなどで何度も披露されたりということはありませんでした。

 しかし、Aqoursのこの2曲は、特典曲でありながら、彼女たちのライブでは絶対に欠かせない定番曲であり、「ダンス」と「ライブ」を売りにする彼女たちの看板曲の一角を担っているともいえるでしょう。

 

 Daydream Warriorは激しい振り付けが特徴的なダンスチューン。歌詞も曲調も「カッコよさ」にステータス全振り。1メンバーでも屈指の歌唱力のある津島善子役:小林愛香さんのソロから入るけれど、とにかく声の良さと歌の上手さで殴ってきます。最高。

 「Aqoursで一番見るべきライブの曲は?」と聞かれれば真っ先にこの曲をあげるでしょう。正直、どこに出しても勝負できる曲だと思う。

 

 スリリング・ワンウェイは、こちらもカッコよさが光る曲ですが、「魅せる曲」であるDaydream warriorと違い、どちらかといえば我々オタクが声を出すことによって「ぶち上がる」一曲。歌詞がすごい強いんだよね。「輝くためなら逃げたりあきらめたり譲ったりなんかしない」。Aqoursはとにかく「かっこいい」グループなんだよね。これに関してはライブ映像を見てもらうしかないですね。

 

Tr.8 夏の終わりの雨音が

 アイドルソングの魅力は、ジャンルに縛られないことだと思うんです。シンガーソングライターともなればなかなか大きい振れ幅をもつことは難しいかもしれませんが、アイドルはいい意味で音楽的に「無色」です。その気になればロックだって演歌だって問題無いのです。

 Aqoursも幅広い楽曲を持っていて、正統派アイドルソングから果ては音頭まで存在するわけですが、この曲は「EDM」をラブライブに持ってきた、というテイストです。

 といってもばりばりに踊るテンションの高い曲というわけでもなく、歌詞は切ない失恋の曲です。おしゃれ、と表現した方がより近いかもしれない。

 この曲は歌詞の情景描写が良いんですよね。夏と一緒に始まって終わった恋。9月の雨を涙に捉えるわけですが、しんしんとというよりかなり雨脚の強い雨の中砂浜で、雨に打たれながら泣いている情景が浮かんできます。まあ歌詞でそう言ってるからね。なんというか、歌詞を「像」として脳内に描写する力が強いんだよね。

 

 ちなみに「夏の終わりの雨音が」はデュオトリオコレクションCD、『SUMMER VACATION』(通称SV)に収録されている曲です。このアルバムは投票によって決められたデュオ・トリオのメンバーで夏にまつわる曲を歌っているもので、どの曲も高いクオリティーですので、ぜひ聴いてみてください。「はやくWVを出せ」と言っていたら、こんどついに『WINTER VACATION』が出るようです。やったね。

 

 Daydream warrior、スリリング・ワンウェイ、夏の終わりの雨音が、の三曲はすべて2ndライブで初披露されました。そちらの試聴動画をあげておきますね。


ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOUR Blu-ray/DVD 【ダイジェスト】

 

Tr.9 空中恋愛論

 Aqoursのユニットはそれぞれ、CYaRon!は元気と切なさのギャップが、Guilty Kissはかっこよさとライブパフォーマンスが魅力ですが、AZALEAは電子音とエレクトロな雰囲気を特徴とした近未来感のあるサウンドを武器とするユニットです。

 その中でもその特徴が一番強く出ているのが空中恋愛論でしょう。このユニットはμ'sにおけるlily whiteの立ち位置にあるので、どちらかと言えば「恋に恋する」ような、経験の浅い乙女心あふれる歌詞が特徴です。この辺は作詞の畑亜貴さんの才能を感じますね。乙女心を瑞々しく描き切っているのはさすがとしか。

 個人的な推しポイントは2番サビの花丸ソロですね。これはラブライブではなく、二次元アイドルに声をあてる声優さん全員にいえることですが、歌い方には2つのタイプがあります。

 1つは、キャラの声で表現する声優さん。これはとても難易度が高いと思うんですよね。Aqoursではルビィちゃん役降幡愛さんがキャラの声をしっかりと表現しています。

 もう一つは、もともとの歌声を生かして歌うパターン。これもいいですよね。花丸ちゃん役の高槻さんはどちらかといえばこっちのタイプではないでしょうか。この曲の2番サビでの歌声は癖になります。とかく中毒性が強い。

 

 この曲は新型コロナウイルスの影響でまだライブでの披露がないんですよね。いつかライブで聴きたいな。


【試聴動画】ラブライブ!サンシャイン!! AZALEA「Amazing Travel DNA」「空中恋愛論」「メイズセカイ」全曲試聴!

空中恋愛論は2曲目。

 

ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドルの楽曲

 Tr.10 Beautiful Moonlight

 虹ヶ咲学園スクールアイドル、通称「ニジガク」は、ラブライブシリーズ3弾目にあたるグループです。まだアニメ化も先ですから、知らないよと言う人も多いかもしれません。

 「名前が長くねえか、グループ名は無いのかよ」と思うかもしれません。実はそれは、ニジガクがそれまでとは少し違う方向性で進んできていることに由来します。

 今作では、グループ活動もするものの、「ソロでの活動」に焦点をあてて、いきなり1stアルバムでは9人のソロ曲を収録しました。2期BD特典曲までソロ曲がまったくリリースされなかったAqoursとは対照的ですね。

 さらに、それまで一貫してラブライブ!シリーズの作詞を担当してきた畑亜貴氏を初めて外したのも特徴です。それまでとは楽曲の質も微妙に変化しました。

 といっても、いまは割とグループで活動をしてるんだよね。ソロ曲を多く出す、という感じはもちろんあるけど。ラブライブは設定が本当にガバガバなので、これからどうなっていくのかは全くわかりません。

 まあこうやって方針転換したこともあって、私自身も引き際かなとAqoursを見届けたらラブライブを卒業しようかと考えていたのですが、そんな考えを一変させたのがこの曲、Beautiful Moonlightです。

 

 ニジガクではユニットもそれまでと違い、2人・3人・4人と等分しない形で3グループに分かれました。Beautiful Moonlightは、クインテット「QU4RTZ」(くおーつ、と読みます。読めねえよ。)の1stシングル、『Sing & Smile!!』のc/wです。

 ニジガクのユニットはさらに特徴があり、どちらかと言えば同じような声質のメンバーをそろえているところがあります。QU4RTZは中須かすみ、エマ・ヴェルデ、近江彼方・天王寺璃奈がメンバーですが、4人ともどちらかといえばふわふわした声のメンバーです。

 そんなメンバーがどんな可愛い曲を歌うのかと思えば、思いっきりおしゃれな2曲をいきなり引っ提げてきました。A面のSing & Smile!!も必聴です。

 

 さて、肝心のBeautiful Moonlightですが、明らかにいままでのラブライブにはなかった一曲です。どちらかと言えば洋楽志向のような、シティ・ポップ的メロディーライン。とびきりピュアで切ない歌詞。そして、魔法の周波数をもつQU4RTZの甘く、そしてどこか切ない声が曲をさらに引き立てていきます。

 ニジガクはお台場を舞台としていますが、この曲もなんだかおしゃれで都会的です。夜の時間を浜辺で過ごすAqoursに対して、こっちでは夜の時間もカフェなんかに入ってしまうのでしょう。Aqoursが織りなしてきた自然と海の世界とは完全に一線を画しています。星が見えないほどの街明かりの中で、月だけが夜空に浮かんでいます。満点の星空の下のイメージである「夜空はなんでも知ってるの?」とは、ラブライブ「夜の曲」として対比できるとともに双璧をなしています。

 

 とにかくおしゃれな曲調、あまりにピュアな歌詞、とろけるような歌声の絶妙なハーモニーは、これからのラブライブの世界を大きく広げていく一曲でしょう。

 ちなみにこの曲の作曲はヒトリエでベースを担当するイガラシさんです。それまでのラブライブシリーズではなかったような、新鮮な曲調もそれゆえでしょうか。

 次の中須かすみソロ曲を表題として発売されるシングルはDECO*27さんが手がけるようですし、どんな曲になるのかいまから楽しみで仕方がありません。

 


【試聴動画】Sing & Smile!! / QU4RTZ

これは名盤なのでどっちも聴いてほしいな。

 

 

 以上、2回にわたって10曲を紹介してきました。もちろん、これだけでは到底語り切れないのですが、なにより音楽は聴いてもらうに限ります。この10曲のどこかを入り口にして、ラブライブ!を好きになってくれたら、そしていろんな曲の良さを語り合えたら幸いです。

 企画自体はラブライブにこだわらないものなので、第二弾は嵐とかでやるかも。

 

 それではまた。

 こばと

 

内浦と私

 こんばんは。来週からついに「オンライン授業」なるものがはじまるわけですが、未だヘッドセットすら届かないこばとんです。

 図書館が使えないということは、研究が一向に進展しないということを意味します。いつもは少し嫌なくらいの日常がとても大切だということを痛切に感じるわけですが、こう感傷に浸る余裕があるのも、私自身がこの恐ろしいウイルスに支配された社会のなかでまだあまり影響を受けていない方だからかもしれません。

 

 さて、先日わたしは、ある荷物を受け取りました。

 

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ゴマフアザラシのぬいぐるみは「セサミ」ちゃんです。よろしくね。

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ご丁寧にお手紙を頂きました

 あわしまマリンパークさんが送ってくださった、招待券とぬいぐるみ、それからコラボのルビィちゃんのキーホルダーです。

 これは、あわしまマリンパークさんがTwitterにて、支援のために招待券を買ってください!という発信に呼応して僅かなら力になればと購入させていただいたものです。

 ゴールデンウィークだし今注文したら届くのは明けくらいかな、と考えていたら、あっという間にやってきました。

 

 休業していても、水族館は生き物を飼育している限り何にもしない訳にはいきません。それは同時に収支が大幅にマイナスになっていることを意味しています。

 学生の身分で本当に微力での支援ですが、少しでも力になれば幸いです。

 

 さて、今回ツイートを見て即座に支援を決めたのは、私にとってあわしまマリンパークが、あるいは内浦が、とても大切な場所だからです。

 ラブライブ!サンシャイン!!の聖地が沼津市内浦であると知った時は、私が内浦に出会う二回目の瞬間でした。

 みなさんは初めての旅行を覚えていますか?家族旅行だったら、物心つく前かもしれませんね。でも、初めて「親や親族がいない」状態でいった旅行はどうでしょうか。

 

 私にとってはそう、内浦が初めての「旅行」先でした。通っていたスイミングスクールのサマーキャンプです。多分私が小3の時なので、2005年の夏になるでしょうか。

 いまとなっては小ぶりなビーチと感じますが、当時の私にとっては三津浜の海水浴場はあまりに巨大な空間でした。スイミングスクールの企画なので、メインはもちろん海水浴です。不器用で運動が得意ではない私は楽しめていたのでしょうか。

 

 宿泊したのは、伊豆三津シーパラダイスの斜向かい、千歌ちゃんの実家のモデルでもある「安田屋旅館」さんの隣、山三ビュウホテルです。

 晩婚の両親の子として生まれた私は、親族内でも地域内でも圧倒的最年少でした。おかげで相当甘やかされましたが、一方で年上に対して全く物怖じしないという特性を持っていました。

 名物女将とまで言えるかわかりませんが、ここには当時、女将さんがいらっしゃいました。いったいどうなってそうなったのかはわかりませんが、私はここの女将さんとすっかり仲良くなり、可愛がられていたようです。口調からお分かりのとおり、ここは記憶があいまいな部分ですが......。

 1フロアをそのまま部屋にしたような大きな和室に、ずらずらと布団を敷いて寝た夜は、いまだになんとなしに思い出せます。海に向いた窓からみた夜の海も、磯の香りをにおわせて吹き込む海風さえも。

 ここで私は、一人の男の子と仲良くなったような記憶があります。男の子といってもたしか年上で、絵の上手な男の子だったような気がします。なんだか不思議な魅力があったその男の子すらも、思い出そうとすれば思い出そうとするほど、画素の悪い写真を拡大するように鮮明さを欠いていってしまいますが......。

 今インターネットで調べるとこの旅館の評判はイマイチなものになっています。その情報を整理すると、どうもこの女将さんは数年前から姿を消し、いまは外国人による経営が行われているとかなんとか。それ以来旅館の評判はがた落ちのようです。インターネットの評判など怪しいものであって、真偽のほどは不明ですが。女将さんはまだご健勝でしょうか。そうであればよいのですが。

 

 さて、この内浦という街の最大の特徴は、それなりの規模の水族館を二つも抱えていることです。ひとつは伊豆三津シーパラダイス(通称みとシー)、そしてもう一つがあわしまマリンパークです。2005年当時、私はどちらの水族館にも行っています。

 

 水族館マニアとして、ちょっとだけ両水族館のご紹介を。

 伊豆三津シーパラダイスは日本でもかなり長い歴史を持つ水族館で、日本ではじめてイルカを飼育した水族館としても知られます。その経歴のとおり、イルカショーが最も魅力的と言えるかもしれません。この前行ったときはカワウソも可愛かったよ。

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イルカショーは必見

 あわしまマリンパーク無人島にある水族館で、船を使わないとたどり着くことができません。こぢんまりとした水族館ですが、とにかく飼育員さんたちの創意工夫にあふれています。アシカショーはそのユニークな演出でも有名ですし、自然の海を仕切ったプールで見られるイルカショーも新感覚です。

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良い写真が無さ過ぎて本当に申し訳ない......。

 両水族館の特徴として挙げられるのは「解放感」だと思います。特に東京だと、そもそも室内だったり、屋上を使ったり、海は見えてもそれは水族館の外であることが多いですが、ここはそうではありません。海に突き出したように広がる水族館では、美しい海そのものと、それから借景に富士山までを味わうことができます。ここまで「自然」を感じる水族館は池袋・品川・葛西・江の島・鴨川のどこともまた違うものがあるので、ぜひ一度足を運ばれてはどうでしょうか。

 

 そもそも西伊豆全体の特徴として、圧倒的に観光地化されてアクセスのよい東伊豆に比べて「昭和」の雰囲気をもったゆったりした街が多いことが言えます。しかしそれはその分経営的には苦しいことを意味しています。内浦という街が悪く言えば「ラブライブの力を借りる」ことになったのも、そのような背景があったのでしょう。

 

 変わらない内浦の街も、2005年当時とは変わってしまった部分もあります。内浦自体も少し寂れているような雰囲気がありますが、一番の違いは淡島のロープウェイでしょう。2008年まで、淡島へはロープウェイで行くことができました。それも、日本で唯一ともいわれる海上ロープウェイです。もちろん当時の私もこれに乗車しており、こちらの記憶の方が遥かに強いほどです。淡島はかなり急峻な島ですが、ロープウェイで渡ると中腹よりは少し低いくらいの、水族館よりは高い位置に到着することになります。ロープウェイを降りてから下って行った記憶も、まだかすかに残っています。しかし、このロープウェイも、2017年にワイヤーが撤去され、すっかり消えていこうとしているようです。

 

 そんな思い出の場所に、高校生にもなってから再びアニメによって導かれたのはとても感慨深かったのと同時に、変わらないものと変わっていくもの、考えさせられるものがありました。私たちの暮らしている世界はいつだって動きを止めることはありません。

 しかし、2017年台風21号で被災したあわしまマリンパークは、ラブライブを通じた支援で廃業の危機を乗り越えることができました。今度も、きっと乗り越えられると信じています。変わらないもの。変わっていくもの。変えていくことも、きっとできるはずです。

 

 思い出は切符の印字のようなものです。時が経てば薄れて、次第にわからなくなっていきます。もう15年も前のことは、大切な記憶だったとしても、輪郭はどうしてもぼやけていきます。

 でも、いつだって思い出は上書きしていくことができます。思い出は強化できるのです。この大変な時を乗り越えた暁には、また大切な場所で新たな記憶を上書きできることを、信じています。

 

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2005年当時に購入したスノードーム。思い出のひと欠片。

 

それではまた。

こばとん。

 

 

こばとんの読書日記 『氷菓』シリーズ

 お久しぶりです。こばとんです。

 えっとですね、ブログ更新がしばらく止まっていたのはですね、頭痛が数日続いていたんですね。

 結局なんともなくて、自宅待機で電子機器を多く使っていたせいかなあ、って感じなんですけど、まあしばらく体を休めていました。コロナかと思うと怖い。怖すぎる。

 

 ちょっと軽い感じにブログを書きたいので、今日は本の紹介でも。

 ご紹介するのは米澤穂信氷菓』。といっても、有名作だしいまさら紹介とは...って感じだよね。だからおおまかな紹介はサクッと。あ、今回はアニメではなく本だけのお話です。

 

 『氷菓』は、「省エネ」主義の冴えない高校生・折木奉太郎が入部した「古典部」において、好奇心旺盛なお嬢様・千反田えるにふりまわされながら、古典部員の福部里志伊原摩耶花とともに様々な日常の「謎」を解き明かしていく、友情と恋心も交差してちょっとほろ苦い学園青春ミステリです。

 ......なんか短くまとめすぎて違う作品の要約みたいになったな。まあアニメは必見のレベルだと思うので、ご存じない方はぜひ見てくださいな。

 

 アニメだけ見たことある人はもしかしたら知らない、という方もいるでしょうが、原作小説は『氷菓』、『愚者のエンドロール』、『クドリャフカの順番』、『遠回りする雛』、『ふたりの距離の概算』、『いまさら翼といわれても』のタイトルの違う6巻からなっています。映像化されているのは『遠まわりする雛』まで。

 

 『氷菓』では古典部の過去を解き明かすわけですが、なんだか論理展開が歴史学っぽいんですよねえ。「資料」をつい「史料」と書いてしまう歴史学徒諸君からみると、複数の史料を比較検討して、史料背景や時代背景、あるいは史料記述の客観性を考えたり....といったアプローチがなんかそれっぽくてクスッとするかも。私が思ってるだけで全然違うかもしれませんが。著者はどこかで歴史学かそれに類する学問を勉強したことがあるのではないか、と邪推するんです。調べてみたらどうも文化人類学を専攻していたようなんですが、真偽のほどは不明です。どうなんだろ。シリーズ全体の世界観からはどことなく歴史学文化人類学民俗学といった視点を感じるような気もします。

 

 著者の出身地である岐阜県高山市が舞台となっていますが、そんな「神山」の世界をみずみずしく描きだしているところは、本当にすごいな、と思います。雄大な自然に囲まれながらもどこか窮屈で、とても暖かいけど時にむさくるしいような。まあ私自身は「郊外」出身で都会にも田舎にもちょっとくびを突っ込んだだけなんで偉そうなことは言えませんが。

 

 折木奉太郎福部里志の関係性は、「男子同士の関係」って感じでとても共感ができると思います。こんなこといったらジェンダー的にも問題でしょうか。かもね。まあでも、いっつも二人一組であるのに、なんとなくドライでそっけないような、そういう信頼関係ってあるじゃん。こういう友達いたよね。男子校というある意味で「異常」な空間にいた私としては、とてもよく描けているとおもうんですよね。ひとつの"typical"な関係性ではあると思います。なんかこの前「男子はお互い気を遣わない」みたいなのが話題になっていましたが、気を遣わないというか、まさにこういう感じなんですわ。こういう関係はこういう関係ですごく好きですし、こういう関係の大切な友達もいます。自分はわりと男子とも女子ともなんも気にせず仲良くするひとではあるので、必ずしも友達がみんなこういう関係ってわけでもないけどさ。もちろん、いろんな関係があっていいと思うよ。

 

 キャラクターの中では伊原摩耶花が一番好きです。自我がしっかりしていて負けず嫌い。こだわったことには妥協せず取り組む。どっちかというと自分にとっての「理想」かもしれない。

 それに、「才能」と向き合っている摩耶花の姿には、何となく著者自身の強い思いがこもっている気がするんですよね。とくに『クドリャフカの順番』のエピソードは良いですよね。それからもう一つ、『いまさら翼といわれても』の中の「わたしたちの伝説の一冊」が注目すべき短編なのです。

 

 著者、米澤さんはもちろん長編も素晴らしいですが、短編もとても、むしろ長編を上回るほどに出色なのです。『遠まわりする雛』と『いまさら翼といわれても』は短編集のかたちをとっています。

 そのなかで一番のおすすめが、摩耶花を主人公として描く「わたしたちの伝説の一冊」です。摩耶花は漫画家を目指しているわけですが、この短編のテーマは漫画です。そういう意味では『クドリャフカの順番』の摩耶花のストーリーの後日譚ともいえるかな。「才能に仕える」とはどういうことか、その葛藤。才能を発揮する著者が書くだけに、重くこころに問いかけてきます。

 

 これは余談ですが、「わたしたちの伝説の一冊」の中に折木による太宰治走れメロス』の読書感想文が出てきますが、これ面白いですよね。さすが推理小説作家。こういう読み方、何かの定説とかではないですよね?わかんないんだけど。国語の授業で同じクラスにこれだけ読める人がいたら、正直敗北感で絶対認められないと思うわ。

 

 長編の方では『ふたりの距離の概算』がお気に入りです。舞台はマラソン大会ですが、話の構成、推理の展開を一つのイベントの中で進めていくのが技術って感じがするよね。少しずつ事件の全容が見えてくるようなストーリーは読み応えがあります。ミステリらしさが最も弾けている、そんな一作です。

 

 どうかな?伝えたいことを伝えつつ、できる限りネタバレをしてしまわないような配慮をしたんだけど、セーフかな?アウトかな?

 まだ読んでない人はぜひ『氷菓』シリーズを。どうでしょう。アニメだけの人も一回小説を読んでほしいな。とくに「手作りチョコレート事件」からの「遠まわりする雛」の部分は、アニメだけでは伝えられていない部分が多いような気がします。

 あと、二度と得ることのできない輝かしい青春に心がやられてしまうかもしれませんが、そのところは責任を負いかねますので、あしからず。

 

 それではまた。

 こばと